自分に関係あるのはどれか
OTAI AUDIOの沓名です。
ここ1,2年、TOP WINGのラインナップが続々と登場してきています。
いや、多すぎませんか?(笑)恐ろしいペースです。
とはいえ、おかげでネットワークオーディオまわりは選択肢が増えた一方で、「何が違うのか」わからない方も多いのではないでしょうか。(かくいう私も、そのペースの速さに置いていかれそうです。)
そこで今回は、それぞれがどんなお悩みに応える製品なのか を整理してみようと思います。
「役割」で見る
TOP WING製品は、何を担う機器なのか で分けると分かりやすいです。
今回取り上げる9製品は、大きく6つのカテゴリーに分けられます。
カテゴリー
製品
ネットワークを分ける
DATA ISO BOX
分けたネットワークを無線で使いやすくする
OPT AP、OPT AP Client
光絶縁・SFP活用のための接続・変換
OPT ISO BOX、OPT LAN Bridge、OPT USB Bridge
ネットワーク全体の中核を担う
OPT REF SW
電源を強化する
DC POWER BOX
音源そのものを補正する
Sonic Corrector
名前が似ていても、受け持つ仕事はかなり違います。
ご自身が今どこで困っているか から逆算するといいと思います。
全体像を一覧で
製品名
役割
まず見るべき人
よくある使い方
ざっくり役割
DATA ISO BOX
ネットワーク分離
家庭内LANとオーディオ用通信を分けたい
上位ルーター → DATA ISO BOX → ネットワークプレーヤー/NAS
家庭用とオーディオ用を分ける役
OPT AP
無線アクセスポイント(親機)
分離後もスマホやタブレットで操作したい
DATA ISO BOX → OPT AP → スマホ/タブレットで操作
分離後の操作性を補う役
OPT AP Client
無線子機
LANを引けない場所から無線でつなぎたい
上位ルーター ⇄(Wi‑Fi)⇄ OPT AP Client → DATA ISO BOX
有線を引けない場所の受け側
OPT ISO BOX
光絶縁の導入
まず光絶縁をシンプルに試したい
ルーター/ハブ → OPT ISO BOX → ネットワークプレーヤー
光絶縁を始める入口
OPT LAN Bridge
LAN→SFP変換
LAN機器をSFPや光の構成に入れたい
RJ45出力の機器 → OPT LAN Bridge → SFP対応機器/スイッチ
LAN機器をSFP側へ渡す役
OPT USB Bridge
USB→SFP変換
PCやサーバーをSFPや光の構成に入れたい
PC/ミュージックサーバー → OPT USB Bridge → SFP対応機器/スイッチ
USB機器をSFP側へ渡す役
OPT REF SW
システム中核スイッチ
ネットワーク全体の土台を整えたい
ルーター/NAS/プレーヤー/Bridge類をOPT REF SWに集約
ネットワーク全体の中心
DC POWER BOX
電源強化
ACアダプター機器の電源を強化したい
DC POWER BOX → DATA ISO BOX/NUC/対応ネットワーク機器
外部電源で底上げする役
Sonic Corrector
音源補正
音源の聴こえ方そのものを整えたい
DAC/CDプレーヤー出力 → Sonic Corrector → プリ/アンプ
音源側に効く別軸の製品
ここからは、役割ごとに順番に見ていきます。
ネットワークを家庭用とオーディオ用に分ける
DATA ISO BOX
DATA ISO BOXは、家庭内ネットワークの中にオーディオ専用の独立した領域を作るための製品です。
PCやスマートフォン、テレビ、家電などと同じLANにそのままオーディオ機器をつなぐのではなく、オーディオ用の通信を切り分けるために使います。
つまり、家庭内のさまざまな機器が行き交う通信の影響を受けにくい、音楽再生のための専用ルートを用意するイメージです。
ネットワーク上では、音楽とは関係のない通信も常に流れています。
そのため、オーディオ機器も他の機器と同じ環境で動かすより、再生に関わる通信を整理したほうが、より安定した再生環境をつくることができます。
OPT AP
OPT APは、分離したネットワークの中でスマートフォンやタブレットを使いやすくするための無線アクセスポイント です。
DATA ISO BOXでオーディオ専用ネットワークを作ると、そのままではスマホやタブレットから操作しにくくなることがあります。
そこで、その独立したネットワーク側に無線の入口を用意するのがOPT APです。
単体では少し役割が見えにくい製品ですが、DATA ISO BOXと組み合わせると意味がはっきりします。
「ネットワークは分けたい。でも操作性は落としたくない」という人のための製品です。
DATA ISO BOXとOPT APの違い
この2製品は補完関係 にあります。
項目
DATA ISO BOX
OPT AP
主な役割
ネットワークを分ける
分けた後の操作性を補う
イメージ
領域の仕切り
仕切った内側の無線窓口
単独で使うと
分離環境は作れる
分離環境そのものは作れない
ネットワーク分離そのものを担うのがDATA ISO BOX、分離後の使い勝手を補うのがOPT APです。
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ケーブルを引けない・光を使いたい人へ
このあたりは製品名が似ていて混乱しやすい部分ですが、整理するとこんな感じです。
OPT AP Client
OPT AP Clientは、無線の子機 です。
オーディオ機器の近くまで有線LANを引きにくい環境で、上位ルーター側のネットワークを無線で受けるために使います。
名前はOPT APと似ていますが、ネットワーク上の立場はかなり違います。
OPT APが無線を出す側なのに対し、OPT AP Clientは無線を受ける側です。
部屋の事情でLAN配線が難しい場合には、現実的な選択肢になりやすい製品です。
OPT APとOPT AP Clientの違い
この2台は名前が近いため混同されやすいのですが、用途はかなり異なります。
項目
OPT AP
OPT AP Client
ネットワーク上の役割
無線アクセスポイント(親機)
無線子機
使う場面
分離したネットワーク内でスマホ操作を可能にしたい
ケーブルを引けない場所から上位ルーターへ接続したい
覚え方
出す側
受ける側
同じ無線関連でも、親機と子機では役目が逆です。
ここが整理できると、選択肢はかなり絞りやすくなります。
OPT ISO BOX
OPT ISO BOXは、光絶縁を比較的シンプルに導入するための製品 です。
LAN経由の電気的なつながりをいったん光に変換して切り離す、というアプローチを、コンパクトにまとめています。
つまり、LANケーブルでつながっている機器同士の電気的な影響を断ち、必要な通信だけを通すことができます。
これにより、接続先から入り込むノイズや不要な電気的干渉の影響を抑えられます。
OPT LAN Bridge
OPT LAN Bridgeは、RJ45端子のLAN機器をSFP系の構成に組み込むための橋渡し役です。
OPT ISO BOXが光絶縁を始めるための入口だとすれば、OPT LAN Bridgeは2台使うことで、よりハイクオリティな光絶縁環境をつくることができます。2台使い以外にも色々な用途で利用できます。
一般的なLAN機器をそのまま活かしながら、ノイズの影響を抑えたSFP中心のネットワーク構成へ無理なく移行できるということです。
1台なら「RJ45機器を光ネットワークに接続するための変換」
2台なら「RJ45区間を両端から光に置き換え、電気的な影響をより受けにくくする仕組み」として機能します。
ネットワーク再生においては、情報の通り道を整えて、機器本来の性能を引き出しやすくなります。
既存機器を活かしながら、より上のグレードの光絶縁を目指したい方に適した製品です。
OPT USB Bridge
OPT USB Bridgeは、USB接続のPCやミュージックサーバーなどをSFP系の構成へ組み込むための製品です。
USB端子しか持たない機器でも、SFPを使ったネットワークオーディオ環境に無理なく取り込めます。
USBの使いやすさはそのままに、システム全体の構成自由度を高められるのが特長です。
既存のPCオーディオ資産を活かしながら、より柔軟で発展性のある再生環境を構築できます。
LAN端子がついていないPCオーディオをやられている人は、こちらのほうが話が早いかもしれませんね。
OPT ISO BOX・OPT LAN Bridge・OPT USB Bridgeの違い
この3製品はいずれも光・SFP系に関わるため混同しやすいのですが、目的は明確に分かれています。
項目
OPT ISO BOX
OPT LAN Bridge
OPT USB Bridge
主な目的
光絶縁を導入する
LAN機器をSFP系に組み込む
USB機器をSFP系に組み込む
想定する接続先
既存のLAN環境
RJ45のLAN機器
USB接続の機器
向いている人
まず光絶縁を試したい人
LAN機器を使いながら光・SFP構成を組みたい人
USB機器を使いながら光・SFP構成を組みたい人
一言でいうと
光絶縁の入口
LAN機器の橋渡し役
USB機器の橋渡し役
OPT ISO BOXは「導入の入口」、Bridge系2製品は「変換・橋渡し」と見ると違いがつかみやすくなります。
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TOP WINGネットワーク製品の中核
OPT REF SW
OPT REF SWは、オーディオグレードのネットワークスイッチとして、ネットワーク全体の中核に置く ことを想定した製品です。
ここまでに出てきたOPT ISO BOXやBridge系は、特定の経路や接続に対する対策、あるいは変換を担うものでした。
それに対してOPT REF SWは、LANやSFPを含むネットワーク全体の基盤になることを目指した製品です。
オーディオ再生では、プレーヤー、NAS、ルーター、スイッチ、各種アクセサリーがつながって1つの経路をつくります。
このうち一か所だけを改善しても効果はありますが、土台となるスイッチの質が十分でなければ、その良さを受け止めきれないことがあります。
OPT REF SWは、そうしたネットワークの中心に置くことで、各機器の性能をより引き出す環境をつくる製品です。
部分最適ではなく、全体最適へ。
OPT REF SWは、オーディオ用ネットワークを“つなぐ機器”としてではなく、“音の基盤を支える機器”として捉え直した製品です。
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電源を強化するなら
DC POWER BOX
DC POWER BOXは、これまでのネットワーク系製品とは別の軸にある製品です。
役目は、ACアダプター駆動の機器に対して、外部DC電源で電源品質の改善を図ること にあります。
つまり、通信経路そのものに手を入れるのではなく、機器を動かす電源側からアプローチする製品です。
対応する機器であれば、ネットワーク関連機器や小型コンピューター系の機器と組み合わせて考えることができます。
ただし、導入時には電圧や端子形状、必要な消費電流の確認が必要です。
手元の機器に適合するかよくチェックしてから購入してください。
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音源そのものを補正する
Sonic Corrector
Sonic Correctorは、TOP WING製品群の中でもかなり独立したカテゴリーに属する製品です。
ネットワークや電源の環境を整えるのではなく、音源や信号そのものの聴感にアプローチする 製品だからです。
ここまで紹介してきた製品が、再生前段の環境整備に近いものだとすれば、Sonic Correctorは、出てきた信号の聴こえ方に働きかける方向の機器です。
HiFiなオーディオシステムになればなるほど、音源の良し悪しが(良くも悪くも)明確に現れます。好きな曲だけど音質がイマイチ…みたいなこと、少なくないのでは?
Sonic Correctorの良さは、音質にばらつきのある音源でも、気持ちよく音楽を楽しめるようにすることにあります。
機材のための製品というより、音楽をもっと楽しむための製品。それがSonic Correctorです。
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悩み別・目的別 早見表
こんな悩みや目的がある
候補製品
家庭内ネットワークをオーディオ用に分けたい
DATA ISO BOX
分けた後もスマホ・タブレットで快適に操作したい
OPT AP
LANケーブルを引けない場所から接続したい
OPT AP Client
まず光絶縁をシンプルに導入してみたい
OPT ISO BOX
RJ45のLAN機器を光・SFP構成に組み込みたい
OPT LAN Bridge
USB接続の機器を光・SFP構成に組み込みたい
OPT USB Bridge
ネットワーク全体の土台を整えたい
OPT REF SW
ACアダプター機器の電源品質を改善したい
DC POWER BOX
音源や信号そのものの聴感を補正したい
Sonic Corrector
今のお悩みから選ぶ
TOP WING製品は、名前や見た目が似ているものが多く、若干わかりにくく感じるかもしれません。
ただ、ただ改めて見直してみると、それぞれが何を担当しているのかは意外とはっきりしています。
重要なのは自分のシステムの悩みや目的に合っているか です。
全部を一気にそろえる必要はありません。
まずは自分の環境の課題を整理し、必要なものから順に検討していきましょう。
迷ったときはご相談ください
「自分の環境だとどれが必要なのかわからない」
「今の配線にどう組み込めばよいのか不安」
そんな場合は、現在の機材構成や設置環境をもとに、どの製品から検討するのがよさそうか、どの組み合わせが現実的かを一緒に整理できます。
お気軽にご相談ください。