WAVE-EIGHTとEVERSE 8を比較試聴。
同じ8インチでも、
鳴らしたいもの
が違う。
バッテリー駆動の8インチスピーカーとして候補に挙がる
AlphaTheta WAVE-EIGHTと
Electro-Voice EVERSE 8。
サイズや用途には重なる部分がありますが、実際に音を聴くと、向いている路線は結構違います。
今回は、音楽を鳴らしたときの印象も比べてみます。

AlphaTheta WAVE-EIGHT
DJ / パーティ・イベント / SonicLink

Electro-Voice EVERSE 8
PA / ボーカル / 楽器 / ミキサー・DSP
どちらも8インチのバッテリー駆動スピーカーですが、WAVE-EIGHTはDJ再生、EVERSE 8は幅広いPA用途に軸足を置いた設計です。
OTAIRECORD ケンスケです!
ポータブルPAスピーカーを探していると、WAVE-EIGHTとEVERSE 8はよく比較される2台です。
どちらもバッテリーで動き、屋内外へ持ち出せます。
それぞれに良さがあって、
WAVE-EIGHTはDJプレイとダンスミュージック、
EVERSE 8は声や楽器を含めたポータブルPAという違いが、音にも機能にも表れています。

DJでキックやベースをしっかり感じながら鳴らしたいなら、WAVE-EIGHTはかなり魅力的です。
マイクや楽器をつなぎ、1台でPAを組みたいならEVERSE 8の機能が活きます。
1. まずは比較試聴。音を聴いてみてください
WAVE-EIGHTとEVERSE 8を実際に鳴らして比較しています。
AlphaTheta WAVE-EIGHT / Electro-Voice EVERSE 8 比較試聴
注目は、次の3点。
01 キックの打点
キックが入った瞬間のアタックと、音が前へ出る感覚を聴いてみてください。
02 ベースの動き
低音の量やベースラインの流れ、リズムに耳を向けてみてください。
03 中高域の輪郭
低域が鳴っている中で、ボーカルやシンセ、ハイハットがどのように残るかもポイントです。
2. WAVE-EIGHTは、DJでビートが気持ちいい

WAVE-EIGHTはDJやダンスミュージックの再生を強く意識したポータブルスピーカーです。
WAVE-EIGHTを鳴らしてまず感じるのは、キックのアタック感とベースの厚みがしっかり前へ出るところが印象的です。
さらに、低域にエネルギーがありながら、ボーカルやシンセの輪郭も残ります。
ハイハットや高域の成分を過度に尖らせる方向ではなく、ビートの勢いを保ちながら曲全体をまとめて鳴らす印象です。
KICK
アタックが埋もれず、リズムの芯が前へ出ます。
BASS
量感だけで終わらず、ベースラインの動きまで伴った低域です。
MID / HIGH
低域のエネルギーを保ちながら、中高域の輪郭も確保しています。
ダンスミュージックでは、細かな音をひとつずつ拾うこと以上に、キックとベースが作るグルーヴを身体で感じられることが大事です。
WAVE-EIGHTはそこをしっかりおさえています。
3. EVERSE 8は、声や楽器をしっかり届ける

EVERSE 8は、声や楽器を含めた小規模PAを1台から組める機能を備えています。
EVERSE 8の魅力はまた別のところにあります。
ボーカルや会話、ギター、鍵盤など、音の輪郭を保ったまま広い範囲へ届けることを重視したポータブルPAです。
指向角は水平100°×垂直100°。
左右だけでなく上下方向にも広く音が届くため、
スピーチ、弾き語り、フィットネス、小規模イベントなど、さまざまな位置に人がいる場面にも対応できます。
VOICE
ボーカルや会話の芯を明確に届ける方向です。
100° × 100°
上下左右へ広く音を展開する設計です。
MIXER / DSP
4チャンネルデジタルミキサーやEQ、エフェクトなどを本体に搭載しています。
4. 2台は役割そのものが違う
この2台は似たサイズのスピーカーですが、
そもそも何を中心にシステムを作るかが異なります。
WAVE-EIGHT
スピーカー + DJワイヤレス
- DJ / ダンスミュージック再生
- SonicLink
- マイク入力
- EQ / Echo
- DJ機器との組み合わせを想定
EVERSE 8
スピーカー + ミキサー + DSP
- 4チャンネルデジタルミキサー
- 48Vファンタム電源
- エフェクト
- フィードバック抑制
- QuickSmart Mobile
つまり、
EVERSE 8は「1台の中でPAを完結させる」
WAVE-EIGHTは「DJ機器と組み合わせて音楽を鳴らす」
似ているようで、結構違いますね!
5. SonicLinkが大きなポイント
WAVE-EIGHTをDJ用途で考えるなら、音と同じくらい注目したいのが
SonicLinkです。
SonicLinkは、一般的なBluetooth音楽再生とは目的が異なります。
DJ機器を操作しながら使うことを考えた低遅延のワイヤレス音声伝送で、
1台接続時の公称遅延は約15msです。
DJ機器
→
SonicLink
→
WAVE-EIGHT
約15ms
1台接続時の公称遅延
テンポ合わせ、ジョグ操作、フェーダー操作では、
手を動かした瞬間と音が返ってくる瞬間の関係が重要です。
ワイヤレスで普段のDJプレイに近い状態が保てることはWAVE-EIGHTの大きな特徴です。
6. 結局、どちらを選ぶ?
何を中心に鳴らすのかで考えると決まりやすいかもしれません。

FOR DJ
WAVE-EIGHT
- DJプレイが中心
- ダンスミュージックを鳴らす
- キックとベースの存在感を重視
- SonicLinkでワイヤレスDJ
- DJコントローラーと組み合わせたい

FOR PA
EVERSE 8
- 弾き語りやライブ
- スピーチやイベント
- マイクや楽器を複数接続
- スピーカー本体で音を整えたい
- 幅広いPA用途に使いたい
7. DJ用途ならWAVE-EIGHTを推したい
EVERSE 8は、声や楽器、スピーチまで幅広く扱える完成度の高いポータブルPAです。
PA機材として見るなら、ミキサーやDSPを含めた機能の充実は大きな魅力です。
ただ、「DJで音楽を鳴らす」ことに絞ると、
WAVE-EIGHTはかなりオススメです。
- キックの立ち上がり
- ベースの押し出し
- 低域の上でも残る中高域
- DJ操作を意識したSonicLink
- バッテリー駆動によるケーブルレス運用
この辺りがさすがDJ機材メーカーのAlphaTheta。ちゃんと抑えてます。
ダンスミュージックを鳴らすためのポータブルスピーカーとして選ぶなら、WAVE-EIGHTをぜひチェックしてほしい!というのが今回の比較試聴を通した結論です。