先述したSTEMSクリエーターの使い方はあくまでも最短で、かつ簡単に書き出す方法です。ご存知の方も多いとは思いますがマスタリングというのはとっても難しい物です。

やはりDJで使うからには良い音で書き出したいですよね。ここではそういったことの方法の一つを解説していきたいと思います。

まず重要となるのはリミッターとコンプレッサーの適用です。STEMSクリエーターはプレビューをマスターミックスとSTEMSミックスで聴き比べることが出来ます。なのでマスタリング中は常にどちらも聞きながら作業をするとよいでしょう。通常のマスタリングではコンプレッサー、リミッターに加えイコライザーも使用しますが、STEMSのマスタリングは通常のマスタリングとは異なるために、STEMSクリエーター自体にはコンプレッサーとリミッターしか搭載されていません。

先述でも解説しましたようにSTEMSクリエーターにはマスタリングプリセットが用意されています。しかしやはり曲によってマスタリングは大きく変わっていきますのでここは自分で設定した方が良いでしょう。それにはコンプレッサーやリミッターの知識が必要になってきます。

中々上手くいかないと思います。実はより良いSTEMSファイルを作るにあたって重要な要素がこのSTEMSクリエーターでのマスタリングの他にもう一つあるのです。

それは4パートに書き出す際の調節です。この調整がすべてのカギを握っていると言っても過言ではないでしょう。
STEMSクリエーターでの最終調整は出来ることが限られているのでその前にある程度音質などを整えておくのが良いのでしょう。

少し話は変わりますがSTEMでミックスする、という概念は実は昔からあったのです。
「ステムミックス」と呼ばれ、エンジニアの方やクリエーターの方はよく使用する手法でこのSTEMSと同じく、「同じセクションのパートでまとめてミックスしていく」という事です。マスタリング前に行う作業のようですね。

これをすることによって音像のコントロールがしやすくなります。そして各パーツの質感をしっかりそろえることが出来るのです。例えばドラムのセクションでまとめたとき、もしそのままキック、スネア、ハイハットなどをバラバラで出力させてミックスしていくとどうしても「ドラム」の質感を出すことが困難となります。
それを一つのトラックにまとめて「ドラム本来の質感」をより一層出しやすくするのです。
さらにこの段階でコンプレッサーなどのダイナミック系のプラグインを使用すれば音源同士の干渉を防ぎ、不要なピークをなくすことが出来ます。

ステムにすることによってよりミックスがしやすくなるのです。

これはこのSTEMSにも全く同じことが言えます。もし今までステムミックスに触れたことが無い方がいましたら是非このSTEMSクリエーターを使う際に実践せてみてください!

ただパートを別々で書き出すだけでなく、その各パートの質感をしっかり作ります。音像も作り上げ、もちろんすべて同時に鳴らした状態も忘れずに確認してください。その後、書き出しSTEMSクリエーターでマスタリング処理をします。

すると想像以上の結果を得られると思います。間違いなくただ書き出した音源よりよりはっきりとした音楽となっているでしょう。しっかりと音像を作っているのでしたらそれぞれをソロにして聴いてみても何も違和感はないはずです。

こういったひと手間加えるだけでも曲の仕上がりは大きく変わります。

 

こういったことに関しましてはもう使い慣れていくしかないですね。マスターミックスにかけたマキシマイザーと音色がかなり違うようになってしまうかもしれません。何か対処方法はあるかもしれませんがそこはクリエーター自身の腕次第でしょう。