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【OTAIAUDIOリクトの音観録 #23】カートリッジはMM型とMC型、どっちが良いの?

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OTAIAUDIOリクトの音観録 #23

カートリッジはMM型とMC型、どっちが良いの?

皆様こんにちは!オタイオーディオのリクトです!

レコードプレーヤーについて調べていると、そのうち必ずぶつかるのが、

MMカートリッジと
MCカートリッジ。

そして検索していると、

「MCの方が高級」

「MCの方が音が良い」

なんて話も出てきます。

じゃあ、最初からMCを買えばいいのか?

というと、実はそんなに単純ではありません。

今回はMMとMCは何が違うのか、音や使い勝手にどう影響するのか、そして自分ならどちらを選べばいいのかを、できるだけ分かりやすく整理していきます!

執筆:OTAIAUDIO 野村 陸斗

結論:MMとMCに「絶対的な上下」はありません。

まず、これを最初に言っておきたいです。

MCだからめちゃ良い。
MMだから初心者用。
というわけではありません!

大まかに分けるなら、

MM型
扱いやすく、出力も比較的大きい。交換針を自分で交換できるモデルも多く、初めてのカートリッジにも向いている。
MC型
出力が小さいモデルが多く、対応フォノイコライザーも必要。ただし設計次第では振動系を軽くでき、細かな音の変化を追求しやすい。

簡単さで選ぶならMM。
さらに深くアナログ再生を追い込みたいならMC。

まずは、このくらいの理解でOK!

01
WHAT IS A CARTRIDGE?

その前に。カートリッジは何をしている?

レコードの溝には、音楽の情報が非常に細かな凹凸として刻まれています。

そこを針が走り、その振動を電気信号へ変える。

その役割を担っているのがカートリッジです。

レコードの溝
針先が振動
カートリッジで電気信号へ変換
フォノイコライザー

MMとMCの違いは、この「振動を電気へ変える仕組み」にあります。

02
MOVING MAGNET

MM=Moving Magnet。「磁石」が動く。

MMはMoving Magnetの略です。

針先の振動に合わせて小さな磁石が動き、その周囲にあるコイルで電気信号を作ります。

MM型の大きな特徴は、比較的出力電圧を大きく取りやすいことです。

そのため、一般的なMM対応フォノイコライザーへそのまま接続しやすく、扱いやすい。

・比較的出力が大きい
・対応フォノイコライザーが多い
・交換針を自分で交換できる製品が多い
・価格帯が幅広い

音の傾向としては、明るく華やかなものが多いイメージかなと。

初めてカートリッジを交換するなら、まずMMからというのは非常に分かりやすい選択です。

03
MOVING COIL

MC=Moving Coil。「コイル」が動く。

MCはMoving Coilの略。

MMとは逆に、磁石側を固定し、針の動きに合わせてコイル側を動かします。

MC型では、振動する側の構造を軽く設計できる製品があります。

レコードの溝に刻まれた細かな動きへ追従しやすくすることができ、これがMC型の音づくりで大きなポイントになります。その構造により、音の傾向も奥深い細やかな表現ができるという特徴が。

ただし、一般的な低出力MCではMMに比べて出力電圧がかなり小さくなります。

信号が小さいぶん、フォノイコライザー側にもMCへ対応する増幅能力が必要。

ここが、MMより少しシステムが難しくなる理由です。

04
OUTPUT LEVEL

一番分かりやすい違いは「出力の大きさ」。

MMとMCを使ううえで、まず確認したいのが出力電圧です。

MM
一般的に数mV程度の出力を持つ製品が多い。
MC
0.数mV程度という製品も多く、MMよりさらに大きな増幅が必要。

つまりMCをMM入力へそのままつないでも、

音がものすごく小さい。

となる場合があります。

MCを使う場合は、

・MC対応フォノイコライザー

・MC対応PHONO入力

あるいはシステムによっては昇圧トランスなどを組み合わせます。

カートリッジだけMCへ交換すれば終わり、とは限らない点には注意しましょうね。

05
SOUND

で、結局MCの方が音が良いの?

ここが一番気になるところだと思います。

確かにMC型には、振動する部分を軽量に設計しやすいというメリットがあります。

そのため製品によっては、

・細かな音の変化
・音の立ち上がり
・空間表現
・楽器の質感

などを魅力として感じる場合があります。

ただし、

安いMCより良いMM。
高級MMより好きなMC。

ということは普通にあります。

さらにカートリッジの音は、

・針先形状

・カンチレバー

・ボディ

・トーンアームとの相性

・フォノイコライザー

などでも変わります。

「MMかMCか」だけで音質は決まらないんです…。

06
STYLUS REPLACEMENT

使い勝手では「針交換」の違いも大きい。

個人的に、初心者の方にはかなり重要だと思うポイントです。

MM型
交換針部分をユーザー自身で取り外し、交換できる製品が多い。
MC型
構造上、針だけをユーザー自身で交換できない製品が多い。メーカーによる交換サービスなどを利用する必要がある。

例えばMMなら針が摩耗しても、対応交換針を購入して差し替えるだけ、という製品が多いです。スポッと取り外しができるので簡単に取り替えができるんです。

一方MCでは、カートリッジごと交換したり、メーカーの針交換・交換サービスを利用したりするケースがあります。

長期的なランニングコストまで考えると、この違いは結構大きいです。

07
PHONO EQUALIZER

MCへ行くなら、フォノイコライザーも確認。

前回の記事ともつながる部分です。

フォノイコライザーには、

MM専用
一般的なMMカートリッジ向け。
MM / MC切替対応
MMと低出力MCの両方に対応できるタイプ。

があります。

さらに本格的なフォノイコライザーになると、

・ゲイン

・入力インピーダンス

・入力容量

などを選択できる製品もあります。

MCへ進むほど、「カートリッジだけ」ではなくシステム全体で考える必要が出てきます。

08
MATCHING

カートリッジは「プレーヤーに付けばOK」ではない。

MMとMCを選ぶ際、もう一つ忘れてはいけないのがトーンアームとの組み合わせです。

カートリッジには重さやコンプライアンスなどがあり、トーンアーム側にも有効質量があります。

その組み合わせによって、アームとカートリッジの共振特性が変わります。

ですので、

値段が高いカートリッジを
付ければ良いわけではありません。

プレーヤーやアームとの相性まで含めて選ぶのが大切です。

09

MM型がおすすめなのはこんな人。

✓ 初めてカートリッジを交換する
✓ できるだけ簡単なシステムにしたい
✓ プレーヤー内蔵フォノを使いたい
✓ 交換針を自分で交換したい
✓ コストを抑えながら音の違いを楽しみたい

これならMMが非常に使いやすいです。

そしてMMでも、カートリッジや針先を変えると音はかなり変わります。MMだけでも十分にアナログ沼を楽しめますよ笑

10

MC型がおすすめなのはこんな人。

MMカートリッジをいろいろ試してきた
さらに細かな音の違いを楽しみたい
MC対応フォノイコライザーを持っている
プレーヤーやアンプ、スピーカーもある程度整ってきた
システム全体を調整すること自体が楽しい

この辺りまで来たらMCはかなり面白くなります。

特にフォノイコライザーとの組み合わせまで含めて追い込み始めると、アナログ再生の奥深さをより感じられると思います。

MMとMCをざっくり比較!

項目 MM MC
動く部分 磁石 コイル
出力 比較的大きい 低出力タイプは小さい
フォノ入力 MM MC対応が基本
交換針 ユーザー交換可能な製品が多い 単純な針交換ができない製品が多い
始めやすさ
楽しみ方 手軽に交換・針交換 フォノとの組み合わせまで追求

※上記は一般的な傾向です。高出力MCなど例外もありますので、実際に使用する際は各製品の仕様をご確認ください。

SUMMARY

まとめ:初めてならMM。MCは「その先」にある楽しみの一つ。

今回の話をまとめると、

MMは磁石が動く
MCはコイルが動く
MMは出力が比較的大きく扱いやすい
低出力MCはMC対応フォノが必要
MMは交換針を交換できる製品が多い
MCだから必ずMMより音が良いわけではない
最終的にはカートリッジ+アーム+フォノ+システム全体で考える

ということです。

MMとMCは、優劣ではなく選択肢。
自分のシステムと楽しみ方に合っている方が「良い」です。

最初はMMでレコードを楽しむ。

カートリッジ交換が楽しくなって、

フォノイコライザーも気になって、

「じゃあMCってどんな音なんだ?」

となった時にMCへ進んでみる。この順番でも全然遅くありません。

「このプレーヤーにMC使える?」もお気軽に!

カートリッジは単体だけを見ても、相性を判断しにくい機材です。

「今のプレーヤーに取り付けられる?」

「今のフォノイコはMC対応?」

「MMから変えるなら何がおすすめ?」

「カートリッジとアームの相性は?」

「MCにするより先に変えた方がいいところはある?」

現在お使いのプレーヤー、カートリッジ、フォノイコライザーやアンプが分かれば、システム全体からご案内します!

OTAI AUDIOに相談する

MMとMCで迷い始めたら、かなりアナログが楽しくなってきた証拠です笑

最初はレコードが鳴るだけで楽しかったのに、

そのうち、

「針を変えたら?」

「MMとMCで何が違う?」

「フォノイコとの相性は?」

と気になってくる。

でも、その違いを一つずつ自分の耳で確かめていくのがアナログオーディオの面白さだと思います!

それでは、最後までご精読ありがとうございました!
また次回の音観録でお会いしましょう!!

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