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話題のCH Precisionの製品を試聴しました。

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話題のCH Precisionの製品を試聴しました。

メーカー様にCH Precisionの試聴機をお借りしましたので、簡単にご紹介させていただきます。

Precision (CH プレシジョン) は、2009 年スイスのローザンヌに近い Bussigny に、Florian Cossy と Thierry Heeb 両氏により設立された新しいブランドです。
ブランドは新しいものの、彼らが今までハイエンドオーディオの設計を請け負う OEM メーカーとして数々の名機を設計してきた経験を生かし、美しいデザインと究極のパフォーマンスを持つ製品を生み出しています。
CH Precision の製品は、スイスが誇る時計の工房が集まる “Watch Valley” で製造されます。芸術の域ともいえる精緻なフィニッシュは、まさにスイスのクラフトマンシップの賜物といえるでしょう。

今回お借りしたのはC1(D/A コントローラー)、D1(CD/SACD ユニッ)、A1(パワーアンプ)の3機種です。

C1の要となるD/Aコンバーター部には、クロストークを最小限にし、超低域でのトランジェント・レスポンスを最大限に向上させるために、L/R完全独立のフル・モノラルコンストラクションの設計を採っています。これは超高速処理能力をもつ 4.8GFLOPS DPS エンジンでコントロールされ、1チャンネル当り4つの PCM1704D/Aチップをパラレル駆動することにより、広大なダイナミックレンジを獲得しています。

D1はCH Precision のデビュー作で、ドライブメカにはESOTERIC製 VRDS-NEOメカニズムを搭載しております。メカニズムはさらなる防振対策として、15kgもの重量の真鍮ベースシャーシ上にマウンドされています。単なる CD/SACD プレーヤーとしてではなく、設計にはすぐれたアイデアが盛り込まれた構造体が考案・採用され、いかなる時代にもオプションボードの追加と、USB/イーサネットインターフェースからのソフトウェアアップデートにより、その時代の最先端をゆく能力が確保できる、優れた拡張性を持ち合わせています。

A1はスピーカーのマッチングを最適化し、お互いの性能を最高に発揮できるよう、CH Precisionが開発した、グローバルフィードバックとローカルフィードバックとの割合のプログラム化により、優れたソフトウェアがゲインを自動調整することで、フィードバック調整によるゲインのばらつきも完全に解消します。
入力段は超低ノイズおよび過渡特性のために最適化された、クラスAのフルディスクリート・ゼログローバルフィードバック設計。そして出力段は、超低ノイズドライバを採用したクラスAのフルディスクリート構成。これらの回路の安定動作の基本となる、超大型トロイダルトランスを搭載し、しかもチャンネル当り5ペアのバイポーラートランジスターと温度検知用ダイオードなどで構成された、クラスAB級動作回路です。
出力は8Ω負荷時100W+100W。充実した電源部の効果により、2Ω負荷時には300W+300Wの大出力を発揮します。実用時には、Aクラス動作領域が相当広いので、発熱を伴いますが、放熱機を露出させない本機の状態で確実に安全動作します。

C1、D1、A1と店頭のB&W 802D3を組み合わせてみました。
曲が始まる前に恐ろしいほどS/Nが良いことに気付かされました。演奏前の緊張感が漂います。

「音がくっきり見える」という表現が的確でしょうか。音階がはっきりとし、実体感が素晴らしいです。
固有の味付けのようなものは感じさせませんが、他のメーカーでは聴いたことのない質感です。しいて言えばムンドが近いでしょうか。

802D3が今までに無いぐらいイキイキと鳴ってくれました。CH Precisionの実力も然り、802D3の底知れぬ実力にも驚かされます。