【どこよりも早い!】見た目ではわからないB&W 800 D5の進化と真価をシニアサウンドマスター澤田 龍一氏と徹底解説
D4からD5、805から801まで。同じ環境で一気に聴き比べました
2026年、発表されたばかりのBowers & Wilkins「800 Series Diamond D5」を確かめるため、D&Mホールディングス川崎本社の試聴室で、シニアサウンドマスター 澤田 龍一氏とOTAI AUDIO ようすけ管理人、ペガサス☆田中、トーコ、otto店長 山藤佳世が、805 D4と805 D5、801 D4 Signatureと801 D5の世代比較に加え、805 D5・804 D5・803 D5・802 D5・801 D5を同じ楽曲、同じシステムで順番に試聴しました。外観だけでは分かりにくいD5の変更が実際の音にどうつながるのか、さらに805から801までの価格差がどんな聴こえ方の違いになるのかを、キャビネット内部やウーファーの実物も見ながら確かめています。D5は2026年10月中旬より順次出荷開始予定です。
動画でもご覧いただけます。YouTubeページで視聴する場合は、B&W 800 Series Diamond D5の比較試聴を新規タブで開くからご覧いただけます。
キャビネットが静かになると、箱ではなく音楽が前に出てくる
D5で大きく手が入ったのがキャビネット内部です。805 D5では、ウーファーユニットを木製キャビネットへ直接固定せず、裏側の大型アルミプレートで受ける構造をさらに強化。D5では、そのプレートに使用するアルミの量がD4からほぼ倍になりました。
従来は補強の必要がないとしていたネットワーク側の後部空間にも、新しくアルミ製のスペースフレームを追加。湾曲したキャビネット後端に残るたわみを押さえます。805 D5ではトップ部分のアルミも厚くなり、革張り部分のフレームにもダンピング処理が加わっています。
804 D5以上では台座にも変更が入り、アルミ、制振材、鉄板で構成された従来の台座へチューンド・マス・ダンパーとなる鉄製の重りを追加。上側のスピーカー本体を受ける部分も太くなりました。
こうした変更によって得られるのは、単純な「頑丈さ」ではありません。キャビネットそのものを意識させる響きが減り、録音されている音楽へ集中しやすくなります。
「ほとんどのキャビネットの響きみたいなものを意識しないで、音楽だけが鳴ってると、そういう印象をどのモデルも同じ印象を持ちましたですね。」 – 澤田 龍一 ▶︎ 箱の存在を意識せず音楽だけが鳴る感覚
ウーファーの刷新で、小さな音までモヤに埋もれにくくなった
D5では全モデルのウーファーシステムが更新されました。805 D5の2ウェイ用ウーファーでは、磁気回路の中でボイスコイルから生じる磁界が入り込みやすい余分な鉄を削る構造へ変更。D4やD3のウーファーと比べ、D5では約100gの鉄を削っています。
804 D5から801 D5までの3ウェイ用ウーファーでは別の方法を採用しています。磁気回路の中へファインセラミックスのディスクを加え、ボイスコイルから発生する変動する磁界が鉄へ入り込む量を抑えています。
セラミックを入れると本来必要な駆動力も減るため、従来より磁気エネルギーが約1.5倍ある高性能なマグネットを使用。減った分を補いながら、音を濁らせる要素を減らしています。
低音をただ強くするための変更ではなく、静かな部分をさらに静かにするための変更です。大きな音と小さな音の間にあったモヤが減ることで、これまで埋もれやすかった微細な音まで追いやすくなります。
「小さいところまで、モヤモヤがなくなるんで、ずっと下まで聞こえるようになって。微量な音じゃないですかね。」 – 澤田 龍一 ▶︎ 小さな音まで埋もれず聞こえるD5の静けさ
805から801へ上がるほど、音場の広さと音の実在感が変わる
805 D5
805 D4からD5へ替えた時点で、背景の静けさ、奥行き、小さな音の立ち上がり、ボーカルの見え方が大きく変わりました。805 D4を長く聴いてきたペガサス☆田中からは「900シリーズって言っていいぐらい」という言葉が出るほど、世代による差を大きく感じる試聴になりました。
804 D5
805 D5から804 D5へ替えると、低域の量感とステージの大きさが広がります。音楽全体のスケールが大きくなり、スピーカーの位置から音が出ているという感覚も薄くなりました。
803 D5
803 D5からタービンヘッドを搭載。804 D5と比べると、ボーカルの生々しさ、ピアノの実体感、中域の厚みとつながりが変わります。声や楽器そのものだけでなく、遅れて返ってくる残響まで把握しやすくなりました。
802 D5
803 D5から802 D5では、ステージの大きさだけでなく、音の厚みや空間の密度、高域の抜けまで変わりました。長く聴いてきた楽曲から新しい音を見つけられるほど、情報が自然に浮かび上がります。
801 D5
801 D5では低域のエネルギー、押し出し、音場の大きさがさらに拡大。ウッドベースを弾いた瞬間の低音から、箱の響き、高い周波数を含みながら自然に減衰していくところまで、一連の音としてつながって聞こえました。チェロ、コントラバス、ダンスミュージックのベース、パイプオルガンといった低域のスケールにも差が出ています。
805 D5がペアで200万円台、804 D5が約360万円、803 D5が約560万円、802 D5が約700万円、801 D5が900万円台という価格感。仕上げによって価格は異なります。
「やっぱこのステージ感、音の厚みね、空間のその密さ。あとちょっと思ったのが、高域の抜け感とかもなんかちょっと私、違うように感じて。」 – ペガサス☆田中 ▶︎ 802 D5で広がるステージと空間の密度

800 Series Diamond D5の価格・納期・試聴について
805 D5から801 D5までの価格、納期、ご試聴についてはOTAI AUDIOお問い合わせフォームから承ります。
801 D4 Signatureと戻して聴くと、D5の静けさが際立った
最後は801 D4 Signatureへ戻して比較しました。D4 Signatureには弦の美しさや密度感があり、少しウォームな方向の魅力も残っています。
一方、D5を続けて聴いたあとでは、背景の静けさと音像のフォーカスに差が出ました。D4 Signatureだけを聴いている時には気にならなかった箱の響きも、D5に耳が慣れてから戻すことで感じ取りやすくなります。
録音の細部を追いやすくするだけではなく、演奏者の呼吸や楽器が消えていく最後の部分まで自然に浮かび上がることが、D5で得られる変化として表れました。
「とにかくやっぱり静けさが違うなっていう。SNの良さ。本当に静かなので、D5シリーズは。」 – ペガサス☆田中 ▶︎ D4 Signatureとの比較で際立つ背景の静けさ
細かな音が増えても、音を探す聴き方にならない
歴代800 Series Diamondでは、世代が変わるたびに解像度や明瞭度が高まってきました。D5では細かな音がさらに見えやすくなりながら、それだけで終わっていません。
録音やシステムの細部まで聞こえるスピーカーでは、音質や機器の状態ばかりが気になり、音楽そのものから意識が離れることがあります。D5では聞こえる音数が増えているにもかかわらず、演奏全体へ入り込みやすい感覚が残りました。
ピアノを長年教えてきた山藤佳世からも、グレードが上がるにつれて余分なものが減っていくのに、音が薄くならず、目の前で演奏を聴いていた状態から自分がステージへ上がり、さらにピアノの前へ座っているように距離が近づいていくという感想が出ています。
「もっと聞こえる音数が多いにも関わらず、音楽に浸る。これはね、初めての経験です。」 – 澤田 龍一 ▶︎ 細部まで聴こえても音楽に浸れるD5
