寺井尚子、4年ぶりのアルバム制作へ。レコーディング現場で語った「目指せテイクワン」と音楽への思い
こだわりのオーディオで音楽を深く味わう――その源流にあるのが、アーティストが音を刻み込む「レコーディング現場」です。
今回は、以前公開し大きな反響をいただいたYouTube動画から、ジャズヴァイオリニスト・寺井尚子さんのレコーディング密着レポートをご紹介します。
4年ぶりのアルバム制作現場にようすけ管理人が密着し、収録直後の寺井さんにインタビュー。テイクワンへのこだわりや共演者との音の対話、「アルバム」に込める想いに迫りました。演奏風景やプレイバックの緊張感あふれる空気とともにお楽しみください。
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「目指せテイクワン」 新鮮さを失わないためのレコーディング
何度も演奏して完成度を高めていくのではなく、その瞬間に生まれるひらめきや緊張感を大切にする。今回のレコーディングでも、その姿勢がはっきり表れていました。
1曲ごとに作曲者の気持ちを考えながら、アルバム全体に入ったときのストーリーまで想像して演奏。始まり方や表現について、その場で生まれる感覚を大事にしています。
テイクを重ねすぎない理由
テイクを重ねるほど、音楽が少しずつ閉じた方向へ向かってしまうことがある。そのため「あまりテイクは重ねない」という考えをメンバーとも共有し、「目指せテイクワン」を合言葉にしています。実際にテイクワンやテイクツーで決まる曲もあり、多くても3回ほど。長時間のレコーディングだからこそ、演奏技術だけでなく体力と精神力も必要になります。
演奏できない時間を越えて、4年ぶりに再び音を重ねる
4年という時間の中には、コロナ禍によって演奏する機会そのものが失われていった時期もありました。先が見えず、いつ状況が変わるのかも分からない。そんな時間を経たからこそ、今回のレコーディングを心待ちにしていた気持ちが言葉に表れています。
希望を持ってレコーディングへ戻るまで
久しぶりにメンバーと顔を合わせたときも、「いつかまたレコーディングをしよう」という気持ちは、言葉にしなくても伝わっていたと振り返ります。ようやくたどり着いた今回の制作には、再び音楽を奏でられる喜びも重なっています。
当たり前のように演奏できていた時間が一度止まったことで、「音楽を奏でる喜びを忘れてはいけない」と改めて感じたことも語られました。4年ぶりという数字だけでは伝わりきらない時間が、今回のレコーディングにつながっています。
ボーカルが加わっても「控えめに弾く」わけではない
今回はシンガーソングライターのLENさんを迎えた録音も行われました。ボーカルが加わることで単純にバイオリンの音量を抑えるのではなく、歌そのものをよく聴き、どう表現するのかを感じながら演奏を組み立てています。
ボーカルと共演するときの聴き方
相手の表現を聴いた結果として自然に演奏が変化する。プレイバック中にも、自分のバイオリンだけではなくボーカルを聴きながら身体を動かす姿が収められています。誰かが前に出たから一歩下がるという単純な関係ではなく、その場で交わされる音を聴き合って演奏が形になっていきます。
1曲だけではなく、一枚を通した「アルバムのストーリー」
ストリーミングなど音楽の楽しみ方が変化する中で、今回は改めて一枚のCDを完成させることにも大きな意味を感じています。発売という一つの目標が決まることで、リハーサルを重ね、メンバー同士のコミュニケーションも増え、カルテットとして同じ方向へ進んでいく時間が生まれました。
CDという形でアルバムを作る意味
1曲ずつ楽しむだけでなく、曲順を含めて一枚を通したストーリーとして聴いてほしいという思いも語られています。レコーディング現場で交わされていた音や空気を知ったうえでCDを再生すると、一つひとつの演奏の背景も見えてきます。
CDをオーディオシステムでじっくり聴く方には、OTAI AUDIOで実際に音を聴きながら選んできた高音質CDのページもあります。録音そのものを楽しめる作品を探すときにも使えるページです。

